間違えやすい混成軌道 + α

有機化学

メチルカチオン / メチルアニオン / メチルラジカル の Cの混成軌道

メチルカチオン → sp2混成

メチルアニオン → sp3混成

メチルラジカル → sp2混成

ピリジン / ピロール / アミノ基 の Nの混成軌道

 ピリジン  ピロール  アミノ基 
7Nの混成軌道sp2混成sp2混成sp3混成
非共有電子対の収容軌道sp2混成psp3混成

ピリジン

ピロール

アミノ基

ヒスタミン の Nの混成軌道

イミダゾール環のN(Hと結合している方)の混成軌道 → sp2混成(非共有電子対が芳香族性に寄与するには、平面に直行するp軌道が必要)
イミダゾール環のN(Hと結合している方)の非共有電子対の収容軌道 → p(芳香族性に寄与している)

イミダゾール環のN(Hと結合していない方)の混成軌道 → sp2混成
イミダゾール環のN(Hと結合していない方)の非共有電子対の収容軌道 → sp2混成(芳香族性に寄与していない)

脂肪族アミンのNの混成軌道 → sp3混成
脂肪族アミンのNの非共有電子対の収容軌道 → sp3混成

⇒ イミダゾール環のNを比較すると、非共有電子対が芳香族性に寄与していないN(Hと結合していない方)の方が塩基性が強い。

セロトニン の Nの混成軌道

インドール環のNの混成軌道 → sp2混成(非共有電子対が芳香族性に寄与するには、平面に直行するp軌道が必要)
インドール環のNの非共有電子対の収容軌道 → p(芳香族性に寄与している)

脂肪族アミンのNの混成軌道 → sp3混成
脂肪族アミンのNの非共有電子対の収容軌道 → sp3混成

⇒ インドール環のNの非共有電子対は芳香族性に寄与しているため、塩基性は弱い。
  一方、脂肪族アミンのNはsp3混成軌道であり、s性が弱いため、塩基性は強い。
  (∵ s軌道は球状。p軌道は亜鈴形。)

ニコチン の Nの混成軌道

芳香族アミンのNの混成軌道 → sp2混成
芳香族アミンのNの非共有電子対の収容軌道 → sp2混成(芳香族性に寄与していない)

アルキルアミンのNの混成軌道 → sp3混成
アルキルアミンのNの非共有電子対の収容軌道 → p

⇒ 芳香族アミンのNの方がs性が強く、非共有電子がより強く引きつけられている。
⇒ 塩基性は、芳香族アミンのNの方が弱い。

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